TelepathDone

「ブギーナイツ」

この映画のシーンでひとをぎょっとさせるのは、拳銃のピタゴラスイッチでまとめて死ぬところでも、コカイン上の母娘契約でもないだろう。「シスター・クリスチャン」を無視した子供の爆竹に、いちいちスーパーヴィーンするまで馴致化した役者のからだなんか…

聞きたい声だけが

孫引きになるけれど、ミシェル・シオンは「映画では登場人物が遠くにいるのに声はすぐ近くに聞こえることがよくある」というケースを引きながら映画論をかいていたようだ。たしかによくあると思う……ぱっと今、思い出せないんですけどね、というやつだ。代わ…

「ひなこのーと」1~2話

夏川くいなにひな子が「きれいなひと」みたいなことを言ってくれて救われました。髪の跳ねぶり、にゃーんなくち、物理的に本を食べる、といったマスコット指向の造型を十分与えられてあるかとみえるくいなだけに、そう言いとめてくれるひとがいて、心強かっ…

「チャーリング・クロス街84番地」

これがある種の「孤児院もの」に映ってしまう理由を、贈り物の質とその差に求めるべきではおそらくないのだろう。たしかにイングランドの乏しい食料配給制のもとで暮らしているフランクたちへ届けられるのはハムや野菜や果物の缶詰といった食料品であり、そ…

「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」1~13話

自動手記人形、という字づらから誘いだされるものは当然ある。それだけ強い字づらだからだ。その手の「知識」はあらかじめ作品の外に置いてきた、とは言えない。干渉されるのはしかたない。それにしても、抑圧という嫌われ者を自分のある部分へと積極的に与…

「ガラスの花と壊す世界」

予定を立てるたのしみなんておぼえちゃったら、もうなんでもできそうです。ばらばらなのは眼の前の明るい家屋のほうで。映画が始まったころには互いにさかさま(それが絵的に誘惑ではあった)だったデュアルが、ドロシーに髪をいじらせるのをゆるすとカメラ…

「灰羽連盟」6話~13話まで

クウみたいなひとが先輩でよかった、とかラッカが言う。はにかむというでもなく、クウのなかにその言葉が染み込んでいく(見える)。あるいはどこかの部屋のなかで。ふたりでなにか談笑し、くすっと笑い合うと、誰に隠れている訳でないのにほかの灰羽たちに…

「灰羽連盟」5話まで

「私は自分に誓った沈黙の約束をいま果たす」、とルゴーネス短編集の序文にボルヘスが置いた言葉を引用してしまうほどだ。その程度には力んで私も観てしまうものでもあり、その程度には先延ばしし、手をつけてこなかった灰羽連盟。 思うに「羽」と言われるか…

「宇宙よりも遠い場所」4話まで。どこから語ってみたいだろうか。高橋めぐみというひとがそもそもこのアニメに籍を置いていてくれたところからだろうか。白石結月のドアがノックされる、夢よりも「嘘みたいな」音のまわりに非常招集された出来事群からか。キ…

コンタクトを外すと、コンタクトがあらわれる

マンガのなかでキャラクターはなにを見ているのだろうか。そんな問いをマンガ研究のなかから見つけたりする。逆に言うと、キャラクターには「見えていないもの」として扱われるものがあるのだという。 たとえば、フキダシやコマを縁取る枠線、多くの漫符や象…

両手いっぱいに、と修飾できることの幸せさでした。 アニメ「ゆるキャン△」第3話(「ふじさんとまったりお鍋キャンプ」)まで。3話ってまあ、いろいろときめく思い出ありますアニメでは。それは措いて。 各務原なでしこさんが籠を抱えてる絵ですね。鍋やるべ…

艦これ──刺繍された挨拶(海への会話)

暁「これで一人前のレディ……」 雷「もう……みんな私に頼りすぎ……」 響「ハラショー……」 電「なのです」 6話、カレー大会で優勝した第六駆逐隊の四人が並んで眠っているラストシーン。響が眠ったまま言う「ハラショー」に電の眠ったままの「なのです」が続く。…