nepiaの会社名を王子ネピアと……知る。昨日のおはなしにこれで、王子という名詞をくわえて続けられるだろう。王子ネピアを便器に敷く。二枚重ねの。紙の。王子におしっこをかけて掘り崩しているとき、素直に私は彫刻している。便器を前にこんをつめて観察してる訳ではないけれど、さわったらどんな手触りかは判ると思う。「金魚を食べたことはなくても、金魚の肉の味は、知っている」。おしっこと水の染み込んだペーパーは濡れ雪と粘土、それぞれにある部分は似ている。ある部分までは。濡れ雪はかたまりごとぼろっともげると思う。というか、いつまでも細分化して剥離していくのでなく、必ずある単位のかたまりとしてとれるということがまさに「もげる」というありさまの光景的定義ではなかっただろうか……。とれやすいところがあらかじめマークされてる雪のなかで。濡れることで組織が密になる(繊細なスライスを拒み、破片化を拒む)そのなりかたは、濡れたペーパーにある部分までは似ている筈と思う。粘土に関してはもう少し、似てなさが激しくなる。鈍重で分厚くなると容易には動かし難くなる、便器の上での不衛生なコナトゥス。
 おしっこで濡らした王子を丸めて耳の穴につめてなにか防ぐ、という状況がどこかにありそうに思う。戦場に近いところで。優先。菌によって防ぐ、菌のことはあとまわしにしてまでも。