プレイしたゲーム

  • WILL: A Wonderful World / WILL:美好世界

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 始めて2時間くらい。まず中国の受験情報とか走馬灯の歴史とかこまごました雑学が集まる辞書は文句なくたのしいです。インターフェースもゆき届いてると思う。おはなしは突飛なものはなにもないと思えて、学園ラブコメ文脈とボーイズラブ文脈がゆるく折り重なったものです。スーパー上司のいる警察署に入りたての熱血新人警察官とか、お姉さんさがして香港に来てマフィアと縁ができる孤児院出のメキシコの青年とか、それっぽいですよね。
 やっぱりべつべつのふたりの間で起きた生の上での出来事をカットし、交換して、シナリオごとストレッチさせる場面におそらく拾うべきものがありたい筈なんですが、そこが光りえる箇所であると同時にむつかしいものもあります。具体的には、ノベルパートは登場人物から神様への手紙という文面をとります。プレイヤーはその手紙の一部を切除し、べつのひとと取り換えてシナリオを変えていく訳ですけれど、そこで交換可能な文というのが「銃声が鳴った。」「ようやく救急車が到着した。」というような、ほとんど報告文/観察文的なニュアンスでつづられる出来事なんです。けれど、登場人物にはひとりひとり抜き差しならない思い、心情があり、それをかきつけた独白文が交換対象になることは今のところあまりないようです。それぞれに固有である筈の心情をおさめた独白が他人の生にすべりこむ対象にはあまり入らないようであるのは、作り手の清潔な意識を見ることもできる一方、誰かとのシナリオの交換というシステムが前提にある以上、物足りないところもあるように感じました。どうせやるのなら、と私自身思ってしまうのでしょうか。もっといえば、どれだけ視点中立的に思えようとも、報告文ひとつ、観察文ひとつもそれぞれのキャラクターの心情に根差したところからつづられるほかないことを思えば……とまで踏み込んでしまえば、この作品のパズラーとしての精彩に傷がつくであろうことも判りつつ。

  • Slay the Spire

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 プレイ時間は正直なものがあります。steamで自分の総プレイ時間が多い作品を上から見ていくとDead Cellsがぶっちぎりでトップで、Monolith、Lobotomy Corporation、Nuclear Throne、Into the Breach、Enter the Gungeon……と100時間前後溺れたゲームが丸判りです。このSlay the Spireも先週プレイしだしたんですけれどもう30時間近くやって、3人の主人公でそれぞれ今実装されてるラスボスを打破するとこまでやりました。
 とにかくラスボスまでたどり着くだけならむつかしくなくて、しかもそこからが真にはてしないゲーム。私、カードゲーム自体ほとんどやったことないのに、これはゲームをスタートして2、3回目ですでに「彼方」のボスまで行けましたので……。でもさすがにきびしくなってきたな、あとどのくらいフロアあるのかな、と調べたらそこが現状ラストだったという。そして、たしかにそこからが長い……。デッキは完全に脳筋です、私は。アイアンクラッドなら悪魔化×リミットブレイク×ダブルタップ×脳天削り、サイレントなら致死毒・バウンドフラスコ×触媒X回など。「脳筋」の意味には二種類あって、「とにかくダメージをいっぱい与える構えにする」という体勢の問題と、「気持ちいいことはいい」という精神の風向きの度合いがあって、毎ターンごとにダメージ量が増加していくデッキではそれがふたつとも満たされます……。敵も同じことをしてくるんですが。あとレリックでは「トカゲのしっぽ」の安心感(ちょっとRisk of Rainみたいでいいですね、獲得したレリックアイコンが画面の上にずらっと羅列される絵面は)。エナジーは初期状態3のままだと絶対回せなくなるのでどこかでそれもおぎないたいですね。
 私にはDead Cellsなんかもそうなんですが、グラフィックデザインやビジュアル面でいうと必ずしも自分の好みではない世界観のもとにあるゲームです。敵キャラもプレイヤーキャラも尖った造型してると思える部分は正直ないですし、クリシェのようなモンスターたちにはしばしば眼が上滑りします。でもそんなこと些細な問題にすぎないと思えるくらい丁寧に手がけられてて、私に優しかった。バトルの合間のイベントシーンも、ゲームブックの香りを高く漂わせる趣向が効いています。