『サーカスの娘 オルガ』(山本ルンルン)

 野心の道連れに。スターの道連れに。

 サーカス団の生活には部活ものや寄宿舎ものといったジャンルが年月をかけて育んできたエッセンスが思ったより濃く染みとおってしまうもので、ただ必然としてそれらはお話をたどるにつれ潮が引くように薄まっていくように思う。ルンルン絵のあの、ぽか、とあいた黒いくちは、そのとき私に三角くじより心誘われる無言のトーチとなっている。